The Focal Distance

若さとはこんな淋しい春なのか

2017-01-01から1年間の記事一覧

面白かった本(2017)

今年も面白かった本を挙げていこうと思う。 今年もあんまり本が読めてないな。というか、新しい作家を全然発掘できていなく、というのももう好きな作家の著作を読んでいくだけで精一杯みたいなところはある。多分だんだん体力が無くなってきているのだろう。…

国立の話

久しぶりにロージナ茶房に行き、国立を散歩したので色々と思うことがあった。 国立は僕が幼稚園から小学校にかけて住んでいた場所の最寄駅であり、中学の時通っていた塾がある場所であり、高校生活を送った場所である。 という訳で、大学に進学して実に久し…

生きていると死にやすくなる

生きていると次第に死にやすくなる、ということに気付いたのはいつだったろう。 最終的に生命がすべて死にたどり着く以上、それは当然のことなのだが、「寿命」とか「老化」といった肉体的な問題以外にも、死にやすさが増していく。 例えば、幼稚園の頃の私…

「本能」でガラスを割っていた椎名林檎はどこへ行ってしまったのか

まずはじめに断っておくと、僕は椎名林檎の熱烈なファンでは全然ない。有名な曲は聞いたことがある程度だ。最近の椎名林檎の活動となると、いよいよ怪しい。そういう人間が書いていると認識していただければ良いと思う。 さて、僕は椎名林檎がデビューした19…

形あるものをつくるということ

先日、知人が通う武蔵野美術大学にお邪魔した。 ムサビ自体もキャンパスの雰囲気が素敵な大学だなと思ったのだが、何よりも良いなと思ったのは形のあるものをつくっていることだった。 その知人は建築学科なので、製図をしたり模型をつくったりしていたのだ…

60年代に生まれたかった

僕は1998年の生まれだ。 2002年に幼稚園に入った。2005年に小学校に入った。小学校を出る直前に東日本大震災があった。2014年に高校に入った。2017年に大学生になった。 うまく行けば、2021年に大学を卒業する。 僕が成長して来た時代は、日本という国が着実…

新宿と渋谷

世の中の人間は二つに大別される。新宿が好きな人間と、渋谷が好きな人間である。新宿も渋谷も好き、というような人間は、どちらも本当には好きではないのと同じである。 僕は街を意味もなく練り歩くのが好きなのだが、それは祖母の影響である。祖母が小さい…

深夜の公園のすすめ

夏が近い。 夏は、夜でも寒くない(下手すると暑い)ので深夜の公園でぼーっとするにはいい季節である。 深夜の公園に行くと、何が得られるのか。公園によって得られるものは違うのだが、その辺にぽつんとある小さな公園では、概ね静けさと孤独が得られる。…

1億2000万の凡人

朝の百人町をぶらぶらと歩いていた。 やがて都営住宅の中にある公園にたどり着き、そこのベンチでぼんやりとしながら公園を行く人々を眺めていた。 身なりの良い、杖のついた老人が静かに煙草を吸っていた。その顔は何事にも興味がないかのように見えた。彼…

幼稚園の頃

僕は1998年の生まれで、2002年から2004年にかけて幼稚園時代を過ごした。 最近のことも全然覚えていられないので、幼稚園の頃の思い出なんてほとんどは詳しく覚えていないのだが、なんとなくあの時代の雰囲気のようなものが良かった気がしている。 僕は国分…

近況

しばらくブログを書かなかった。 大学に入って、新しい環境に馴染むのに精一杯だったからだと思う。まだ馴染めているとは言い難いのだが、最近になって少し余裕が出てきたか。 このブログを作ったのは高3の夏で、同じ高校の人にはすでに自分がどういう人間か…

雑記(2017-03-23)

定期的にくだらないことを書きたくなるし、くだらないことばかり書いていると実用的(と思われるよう)なことを書きたくなる。 昨日くらいに、自分のなかでは実用的な文章を書いたので、今はそうでないことを書きたい。実用的、ではなくて説明的、と書こうか…

政治・経済で私大を受験する人へ(1)

進路と前置き 私は国語と英語と選択科目として政治・経済を選び私大を受験しました。 受験先は、 早稲田大学政治経済学部政治学科 ◎ 早稲田大学法学部 ○ 早稲田大学社会科学部社会科学科 ○ 早稲田大学教育学部複合文化学科 ○ となっており、すべての受験学部…

政治・経済で私大を受験する人へ(2)

政治・経済で私大を受験する人へ(1)の続きです。このページでは、参考書と勉強法についてお知らせしたいと思います。 基本的な戦略 基礎を身につけ、知識をインプットし、問題をとにかくたくさん解く。目標としては、MARCHでは社会でちょっと優位に立てる…

思考力と思考について

書店で『論理哲学論考』(丘沢静也訳)と『効率的なWebアプリケーションの作り方』を買ったので、パラパラと読んだ。 まず、『論理哲学論考』より少し引用する。 1.21 ひとつのことはそうであるか、そうでないかのどちらかだが、その他のことはすべてそのま…

ムーブメント

一昨日だったと思う。 夜、立川駅南口のペデストリアンデッキで、女の人が電話をしながら、ふとデッキの柵から身を乗り出して下を覗き込んだ。そのあと女の人はどこかへ歩き去ってしまった。 あの下に何かあるのだろうか? と思って僕も覗き込んだ。暗闇しか…

村上春樹が進研ゼミ高校講座のDM担当者だったら

「完璧な解答などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね」 僕が高校に入って最初のテストを受けたあと、担任が答案を返却しながら僕にそう言った。その解答用紙には六月の空のような空虚な数式が並んでいた。僕はそのテストで、自分が人…