The Focal Distance

若さとはこんな淋しい春なのか

政治・経済で私大を受験する人へ(2)

政治・経済で私大を受験する人へ(1)の続きです。
このページでは、参考書と勉強法についてお知らせしたいと思います。

基本的な戦略

基礎を身につけ、知識をインプットし、問題をとにかくたくさん解く。目標としては、MARCHでは社会でちょっと優位に立てるくらい、早稲田でも社会が足を引っ張ることのない程度の点数が取れるようにする。

使用した参考書

政治・経済で、難関と言われる部類の私大の受験勉強に利用できる参考書は限られますが、逆に言えば選択肢が少ないので迷わなくて済むということでもあります。個人的には、一問一答は不要と思います。参考書は基本的に新しければ新しいほどいいので、もし待てるなら購入は9月や10月くらいまで待った方がいいと思います。

  • 政治・経済標準問題精講(旺文社):問題と講義がセットになっている。問題は有名私大の過去問から引用・改変されている。政治・経済に限らず、「標準問題精講」は基本的に標準ではなくハイレベルの問題集。
  • 政経ハンドブック2014-2016(東進ブックス):見開き2ページで1つの項目を解説する恰好の参考書。フルカラーで見やすい。誤植の多さから、情報の正確性がたまに不安になるが、どうせみんなこれで勉強しているのであんまり気にせずともよい気がする。おそらく、今年2017-2019年版が出るので、それを待った方が良いかと。
  • 政治・経済用語集(清水書院):用語集はふと忘れてしまった単語があったときにぱっと調べたり、あとは毎年更新されるので、最新の情報(政経ではすぐ情報が古くなるので)を確認したいと思ったときに非常に役に立つ。センターなら要らないが、私大で政経を使うなら用語集は絶対にあった方が良いと思う。山川も用語集を出しているがこちらの方が個人的に好き。
  • 現代社会の最新時事(学研):毎年出ている、時事問題対策のための本。基本的に読み物として通読する感じ。時事問題は時間をかけすぎてもしょうがないが、全く対策しないのももったいないので、1、2回通読すれば良いかと思う。あるいは、予備校の冬期講習で「時事問題対策」のような講座があるはずなので、それを取るとか。

僕の大まかなスケジュール

  • 4月~12月:学校の授業をしっかり聞き、テストで良い点を取ることで基本的な知識を抑える。
  • 12月~2月:まず政治・経済標準問題精講(旺文社)を1周する、次いで政経ハンドブック(東進ブックス)を章ごとに読み、対応する単元の精講を問題だけ解き、講義は読まないでさらに1周。本当はもう1周すべきだったが、答えを覚えてしまった感じがしたので、やめる。精講を1周したあたりで過去問演習にも取りかかる。東進の過去問データベースを利用し、志望学部だけでなく、たとえば早稲田の商学部など受験しない学部、あとは関関同立GMARCHの問題にも取り組む。早稲田の教育学部の試験が終わったあと、「現代社会の最新時事」をパラパラ見ていたら、載っている内容がその教育の試験に出ていたことに気付き、慌てて通読する。

基本的にやる気の無い受験生だった上に、国立理系志望から(理系ができなさすぎて)文転したことなどもあって、12月までほとんど対策らしい対策はしていませんでしたが、学校の政治・経済の授業が好きで基礎が身についていたので、なんとか間に合いました。

皆さんに提案するスケジュール

いくらなんでも、12月から社会をやるというのは人にお勧めできるスケジュールではないので、1年間やってみて「こういうスケジュールだといいかな」というのを提案します。正直、受験勉強のやり方というのは千差万別なので、「こうやれば大丈夫」なんて誰にも提案できませんが、土台があったほうが良いとは思うので、ご参考まで。

  • 4月~9月:学校の授業をきちんと聞く、テスト勉強をしっかりする。もし、学校の授業が分かりにくかったりつまらなかったりする場合は、「畠山のスパっとわかる政治・経済爽快講義」で勉強してください。テスト勉強以外の勉強をしていないと不安な場合は、センター試験向けの問題集をやってください。センター試験は良問が多いので、受けない人にもおすすめです。
  • 9月後半~:上で私が12月からやったことをここで始めるといいと思います。参考書も新しくなったものがこの辺で出揃ってくると思いますから、このあたりで買いましょう。この段階で新しくなっていないものは、その年は改版されることはないでしょう。知識は絶対にインプットしなければいけないのですが、アウトプットとして問題演習を多くこなすことを心がけましょう。いくら頭の中に知識があっても、それを答案に書けなければ意味がないです。

さいごに

私立文系で何が一番重要な科目か? と問われれば、間違いなく「英語」と答えます。早稲田なんかは比較的均等な方ですが、慶應などは英語:社会=2:1の比率で配点を与えたりしています。社会ばっかりやり過ぎて、英語や国語ができないということがないようにしてください。政治・経済で最も有利な点があるとすれば、負担が軽い分英語や国語に時間を回せるということだと思います。

また、ここに書いていることは間違っているかも知れませんし、たとえ間違っていなかったとしてもご自分に合っているとは限りません。ご自分の受験なのですから、ご自分で調べて、適宜他人の情報を参考にしつつ自分のやり方を発見して頂ければ、などと、怠惰な受験生活を送っていたくせに偉そうなことを述べて筆を措きます。最後までお読み頂きありがとうございました。